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↑<見ざる言わざる聞かざる>
子猫たちの「見ざる聞かざる言わざる」その意味は大人になって分かる人もいるし、その逆の人もいる。
タイトルからすれば本来の作品は「さる」の作品になるはずだが、石渡さん曰く、私は「ネコ」で表現よ!
石渡さんの作品は猫の表情に眼が行きがちだが、彼女の神髄は着物に発揮される。生地は古布や特注の織物。 |
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↑<金魚すくい-1>
祭りの日、夜店に遊びに言っておもちゃを買って貰って、金魚掬いにも挑戦。
獲れたよ!と親に見せる表情と角度が非常に計算された部分である。
浴衣の柄は「麻の葉」 |
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↑<金魚すくい-2>
買った物は手放せない。子供の習性をキッチリ掴んだ作品。
風車を片手に握って金魚掬いに挑戦して、やった〜!と満面の笑み
帯は「しぼりの三尺」。 |
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↑<ねこの金太郎>
5月5日は「子供の日」
健やかに育って欲しいと金太郎の腹掛け、菖蒲とまさかり。
「ほら、まさかりも持てるんだよ!」という子供。 |
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↑<旅は道連れ世は情け>
次の仕事場にむかう瞽女※さんを若いやくざが案内する。
※ごぜ:目の不自由な女性の三味線ひき語り芸人と言われる。 |
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↑<渡し船>
何処の渡し船なのだろうか
子供二人が対岸の遊び仲間をたずねる情景。
ウキウキ楽しそうな女の子と川面を見つめる男の子。
船頭さんと同乗のおじさんは「いい日和だねぇ」「そうだわなぁ」と会話しているかのよう。 |
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↑<目くそ鼻くそを笑う>
宿場町の芸者置屋で出番を待つ間、談笑する芸者
きっと、お腹の中では「わたしの方がお客が付くよ」否「私の方こそたくさんよ」とか言いながら
今日のお客の入りはどんなもんかねぇ〜。と・・・ |
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↑<両手に花>
花街で戯れる芸妓とお客。お大尽な遊びにくるためにゃ〜、良いおべべとしゃれた小物を持ってこなくちゃにゃ〜。 |
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↑<飲めや歌えや一寸先は闇>
お遊びが終わって客の引いたあと、芸妓と女中が遊ぶ。
花柳界の芸妓さんもその場所の立地によって衣裳のレベルも違う。
どうやら大衆的な場所のようだ。「飲めや歌えや一寸先は闇」確かに・・・。 |
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↑<笑う門には福来たる>
七福神が好きで、「弁天様とえびす様」がご登場。壁面のカルタは「大黒」様。 |
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↑かんざしもアンティーク物、着物の重ね一つにも色柄をきちんと揃えるが、これがまた大変な作業。 |
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↑<権兵衛が種蒔まきゃ鴉(からす)がほじくる>
権兵衛:今日は天気も良し、種でも蒔くか。
からす:んでは早速、掘り返して種を美味しく頂きましょ。
と思いながら・・・。
双方笑顔で、さぁこれから・・・。 |
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↑<おいらん道中>
わたしゃ、置屋のやり手ババアだよ。
女郎上がりだから、その道の苦労はハンパじゃないよ。
私の仕切りに逆らう芸妓はタダじゃおかないよ!
芸妓の杉ちゃんだって、この杖で百たたきだぜぇ〜
花魁道中のお練りの最中だよ。インタビューはそこまで!
そこをどきな! |
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そりゃ長生きしたいから、アクセサリーには縁起物に凝るよ。 |
この着物かい?「狐火」入りの豪勢な反物仕立てあげよ。 |
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あたしの後ろ姿だってか?このとおりキッチリしねぇと「仕切屋」の迫力は出ねぇよ。
ところで、この帯は一体、何両すると思ってる?半端な金子(キンス)じゃ買えねぇよ! |
<開設のご挨拶 by石渡いくよGalleryあずかり人 >
石渡さんの独特の作風は見ていて心が温まります。
1匹1匹を全て手作りするので、同じモノはありません。
特に衣装へのこだわりは半端ではありません。主に古い時代の着物を探し、仕立て直します。
不足すれば特注して織ってもらいます。そのこだわりは、全てに妥協無くの姿勢です。
石渡さんはもう25年以上前から創作活動を行い、現在はコアなファンの方や
業界のスケジューに、「がんじがらめ」の超多忙な作家としての日々を送っています。
この世界では知る人ぞ知る作家となった石渡さんと偶に会うと、お互い中学時代の話が
昨日、今日までの話に興じてしまう。時が流れるのは光陰矢のごとしとは良く言ったもの。
まだまだ石渡さんの活躍は続く。
そんなことから、石渡さんの可愛い作品(人形たち)のネットギャラリー(展示館)を開設して、
石渡さんの作品を広く紹介して、展示会ではなかなか得にくい、製作時の思い入れ話を織り込みながら、
主な作品を時代を追って順次公開していくことになりました。
ここに公開している他にも数え切れないお人形を作られていますが、お預かりしたプリントやネガからの公開ですので
その点ご了解ねがいます。
デジタル化前の写真はご一緒に活動されているMさんがフィルムカメラで撮影されたもので、
フィルム撮影ですから一発勝負、撮影時に様々な背景の製作、背後のやぼかし、光線加減は現像されるまで不明。
今ではデジタルで簡単に背景合成などが可能ですが、置き方や周囲の布や機材のレンズ等を苦労されたようです。
2012.12.26追記
黎明期から順にページを立ち上げてまいります。
今回、掲載する人形の話をしたら、即座に、あの頃の作品は「夢イコール愛」のワールドで括れますよ。と。
確かに、素晴らしい色香の世界であります。
今では、忙しくて、作れない世界かもしれません(怒られちゃうかな?)
時の流れを感じます。
2017.04.14補記
石渡ギャラリーの展開を閲覧の皆様に深謝。 |
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