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【京浜電鉄歴史】
2 軸 4 輪 (単台車) の 電 動 貨 車と 3 形 式 の 貨 車
2023.07.05 Ver1.01 |
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明治45年5月18日付で申請された電動貨車と無蓋貨車
この申請以前に電動貨車が何両あったか未調査だが、本申請の後、大正3年3月2日付の電動貨車増備願には従来1両の電動貨車にて(業務をこなしている)と記載されているので、この申請が京浜電鉄初の電動貨車の申請ではなかろうか?と考えられる
【申請の内容】
■電動2軸無蓋貨車 1両
■貨車
7 噸積1号無蓋貨車6両
4 噸積2号無蓋貨車1両
4 噸積3号無蓋貨車3両
合計10両
を製作したいと申請した
明治32年に六郷橋~大師間が開業して、六郷橋~官大森駅、穴守線、神奈川線、大師線改良と約10年間、この新製車が投入されるまでどのような運搬手段(牽引車・貨車)が活躍のだろうか?
電柱、枕木、溝橋をはじめ何でも木製品が主体の構造だったから、更新需要も旺盛だったと思われ、多分、単車の電動客車が貨車(届関係未知)を牽引状況だったのか?興味津々 |
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【抜粋】
全長:連結器含む車体長23呎10吋=7.254m
全長:連結器含まず車体長15呎8吋=4.57m
※バッファーが片側1.34mの計算になるが・・・。
ものすごく長い緩衝バネ(油圧とか無かったからか)
車両最大幅:7呎6吋=2.28m
車体外板最大幅 :6呎7吋1/2=2.08m
軌上面よりトロリースタンド下端高さ:10呎3吋=3.11m
運転台ダッシュボードの幅:6呎=1.8m
運転台ダッシュボードの高さ:2呎10吋=0.82m※床板から腰回り
※ダッシュボードから上が無いノンベスチュビュール式運転台
センターポストの高さ:6呎10吋=2.07m
車輪中心間の距離:7呎=2.13m
軌条間隔:4呎6吋=1362mm
ホイール径:2呎6吋=765mm |
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【抜粋】
貨車を牽引するための連結器 マリエーブル製※鋳鉄製 ※図面無し
台車(車台と記載)はペックハム会社製?(十G?TG?FB?判読不可)形
電動機は米国ゼネラル社800形25馬力2個 各車軸に取付
制御器(マスコン)は米国ゼネラル社K2形式を両運転台に備える
制動機は「スターリング式」手動ブレーキ2個(各運転台1個)を使用 ※別紙図面(ナシ)
警鈴は前後運転台に取付け、警報に備える
前後ダッシュボード(運転台腰部)に16燭光ヘッドライトを中央トロリースタンド取付台に16燭光電燈4個を取付る
重量 10噸とあるが下記の照会回答文書で8噸に訂正した |
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↑照会の回答と回答する委任状 |
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↑無責任にも想像図を書いてみました |
1 号 貨 車 |
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連結器含む車体長:5.79m、
連結器含まず車体長:4.78m
車体外板最大幅:1.98m、
軌上面より高さ:1.5m、
車輪中心の間隔:2.13m
車輪直径:792mm
重量 10 噸(7 噸積)
両数 6両 |
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車輪、車軸はチルドキャスティング(剛性向上)を用いた米国製
連結器 各部(両端)にマリエーブル(鋳造)品 ※図面は無い
制動機 4個の制輪手(子)を有する●●●●ブレーキ(●判読不能) とし「ハンドル」、車体の一方褄八掛(?)方に備へ「ブレーキスピンドル」は●蝶●・・適合する・・以下判読疲れのため、や~めた$(_ _)$ |
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2 号 貨 車 |
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連結器含む車体長:7.43m、
連結器含まず車体長:6.67m
車体外板最大幅:2.07m、
軌上面より高さ:0.98m、
車輪中心の間隔:2.13m
車輪直径:792mm
重量 :7 噸(4 噸積)
両数:1両
制動装置・連結器:1号貨車に同じ |
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3 号 貨 車 |
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連結器含む車体長:5.86m、
連結器含まず車体長:4.89m
車体外板最大幅:1.74m、
軌上面より高さ:1.43m、
車輪中心の間隔:2.13m
車輪直径:792mm
重量 :7 噸(4 噸積)
両数:3両 制動装置・連結器:1号貨車に同じ |
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1~3号貨車の照会 |
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申請両数の多い理由:平時保線用は6両で足るが、間もなく青山線、羽田延長線に使用する目的を持って増備
※平時保線用は1号貨車6両で足りる??
連結運転方:電動貨車に連結運転する
運送目的物:保線用レール土砂枕木電柱及び工事用器具電線など
【ここで不思議】
1号6両(7噸積)、2号1両(4 噸積)、3号3両(4 噸積)はひょっとして、ボギー車の増備によって余剰となった旅客用付随車の下回りを利用したのでは??
と素朴な疑問。
わざわざ新製しなくても、木枠(外枠)を載せれば完成・・・。
それに2号貨車を除けば、なにやら似ている車体台枠寸法・・・。
車体長の違う車両をバラバラ作る手間より同じモノを10両作る方が早いじゃん? これは旅客用付随車のスペックを調べなくてはならないが・・・。
んで、この疑惑は持ち越し~。$(_ _)$ |
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電動貨車は追加増備を2回で合計3両に |
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↑↓申請:大正3年2月12日京寅電22号、大正3年4月8日監753号で1両増備認可 |
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↑電動貨車1両で運搬しているが、故障や工事が頻繁な時に「非常な不便」を感じ尚1両増備したい |
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京浜電鉄の申請書が見つからない・・・。
←最左の
東京府の大正3年7月28日付虎警保電収111号によると7月13日付で社用電動貨車増設願の提出があり、
去年4月22日付子土甲1501並びに本年4月15日付神奈川県指令 警保37号及び子土甲1501号認可の車両と同一である。従来認可された2両は土砂、枕木などを運搬しており、更に1両増備したいので別段支障なし
とあって
大正3年10月7日付監2003号で認可された
これが完成して3両体制になった
此の間、客用電動車はエアブレーキが常用されており、廃車までエアブレーキへの改造無くハンドブレーキぐるぐるで運転を行っていたのだろうか?
さすがに改造されたと思うのだが。 |
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4 輪 (単台車) の 電 動 貨 車 の 減 少 |
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大正~昭和と活躍した4輪電動貨車は昭和12年11月24日付京丑電518で他車と一緒に廃車届が出された
電動貨車3号は記載が無い。残存しているのか?既に先に廃車されたのか?
書類は実際の状態と違って、まとめて提出だから、休車期間状態がどうなのかは店主、不明
その他にもボギー客車デ18~24、デ101、電動ボギー貨車1001,1002が廃車になっている
付随貨車については調べを進めます(ナンチャッテ・・・) |
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↑廃車受領処理
4輪電動貨車1号、2号 2両
4輪付随貨車1号~5号 5両
4輪客車18号から24号、101号 8両
4輪ボギー電動貨車1001,1002号 2両 |
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※店名略称:フィルムスキャンs、通称店名:鈴木写真変電所
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