江 ノ 電 (その1)100形~300形 ハナタレ小僧の写真帳~2010年代 Ver2.01 2021.06.27
 2019.11 由比ヶ浜地区公園内に保存中の107号が9月の大形の台風15号でフェンスによる損傷を受けています。
 その後の確認はしておりません→下段
 江ノ電1000形1001F
世代交代の新車1000形連接車が投入された。新車整備中の背後で300形351+301が活躍
 100形
 江ノ電100形108号、110号
  ↑↓ 100形現役で活躍の頃。108、110号江ノ島の側線で休憩中
  終盤は続行車として活躍したと言われるが実際の運転を見たことが無く残念。
左の110号は1973.06玉電出自の602号にモーターを供出して廃車となった。
 江ノ電100形108
藤沢方の前面にエアタンクを付けているのが特徴
都7506保存車。メーカーによってか?こちらも前にエアタンク
 江ノ電100形107号
 ↑さよなら運転を前にお化粧し直し直前の頃エアタンクが移設されたのか無い。107は反対側だったりして・・・。
 江ノ電100形107号
さよなら運転最終バージョン。右側の煙突を入れてみました。
100形諸元・履歴  
形式  車番  竣工年  製造所  出力(kw) 備    考  以降 
101形 101  1929.03 雨宮製作所 37.5×2 客窓一段下降式   連接化302-352に改番
※当初2車体とも302
102 
103  連接化303-353に改番
※当初2車体とも303
104 
105形 105  ↑  川崎車両  29.8×2  ↑+高床式、折畳ステップで就役
後に車内ステップに改造 
 
106形 106  1931  新潟鉄工所  37.5×2 客窓:2段上昇式
方向幕:左側、警笛:ホイッスル
 連接化304に改番
107 
108
109  方向幕:中央,警笛:タイフォン   連接化354に改番
110 
 譲受車(Ⅰ),(Ⅱ)  旧所有/車番  新製年/製造所 備  考   
111形 111  西武31  1924.9
汽車製造(木造)
 37.3×2   1934.05西武より譲受→1948廃車。111台車→201(Ⅰ)  
112(Ⅰ)  西武32  112(Ⅱ)へ走り装置供出
112(Ⅱ)  王子 都交  1927元車番製造所不詳  1953.08.30車体に112(Ⅰ)の走り装置取付
202(Ⅱ)と連結車化。1955.10~1956.8頃に
201(Ⅱ)に改番 →連接車306へ 
113形  113(Ⅰ)  池上3   目蒲15  1922.05
日本電機車両(木造) 
 37.3×2  1938目黒蒲田電鉄より譲受
→1949北陸鉄道に譲渡 
114(Ⅰ) 池上4  目蒲16 
113(Ⅱ) 王子205  都交154  1927田中車両    都交261(西武新宿軌道線41),262(同)42の台車を組合せ。  
 連接化301-351に改番※当初2車体とも301号
114(Ⅱ) 王子206  都交155  1924汽車製造  
115形 115 武蔵中央電軌6  1929.11
 日本車輌(鋼製)
26.0×2   1938武蔵中央電気鉄道より譲受※1 1957.7栃尾鉄道栃尾線
に譲渡ホハ23→クハ111
116形   116  玉川31 東横31  1925
日本車輌(木造)
37.3×2  1939東京横浜電鉄より譲受 台車、電装品を連接車に流用
廃車116不詳、117:1957.03
117  玉川32 東横32  
200形 202(Ⅰ) 納涼車両114→1949東京横浜製作所一般客車化。※113も同時に同改造201(Ⅰ)に1956.06廃車     29.06.22.202(Ⅱ)の車体に載替
202(Ⅱ) 王子218  都交173   1927製造所不詳   静岡鉄道モハ31台車(1947.09譲受)利用。 112(Ⅱ)と連結車化→連接車356
※1 武蔵中央電気鉄道は1929年部分開業し、1938.6.1に部分廃止、京王電軌に吸収、1939年廃止 となった会社で車両は10年も稼働していなかった  
※2 1955.07全駅のホーム扛上工事終了。客扉乗降口に車内ステップのある車両は撤去して客室と平面化を行った。 
 107号保存車 (鎌倉海浜公園由比ヶ浜地区公園内保存)撮影2012年
 江ノ電100形108保存車
 ↑2枚引き戸 2019訪問時にはドア上の幕板がトタンに張り替えられていた。 
 江ノ電100形108保存車台車
 江ノ電ポール100形108号保存車
2019.11現在の107号 
 ↑道路側から見たところ ヘッドライトは代品、テールライトはペンキ書き
 ↑↓保存会?の方が懸命な保全を行っておられるようだが、フェンスの曲損により窓ガラスが割れドア、強風により上部のトタンも剥離
↑↓大変失礼な言い方になるが、単コロは江ノ電で保存されており、こちらの保存は
既に元車の外板や装備品がほぼ無なくなって代品やパテ埋め、ペンキ装飾になっている現状。
 300形
 江ノ電300形301F
 ↑301F 前照灯が上に位置し、菱枠+Zパンタ時代 自連NCBⅡ化後
 300形連接化
編成   連接化    連接車旧番 連接化直前タネ車車番  備考   廃車(対応投入新車)
藤沢方  鎌倉方 
301-351  1956.04.06  301-301  113  114  連接面切妻化、客扉1枚化、連接側客扉を窓1枚分中央寄に移設。 都交154,155号  1992.03(2003+2053)
302-352  1957.03.03  302-302  101  102   同上+運転台中央窓拡幅  1998.03(10-50)
303-353  1957.03.13  303-303  103  104    同上  2008.03 (502Ⅱ-552Ⅱ)
304-354  1958.03.13  - 106  109   同上+新車体形状:前面曲線切妻化、側面は乗務員扉取付等ほぼ新配列、張上屋根化  2005.09 (501Ⅱ-552Ⅱ)
305-355  1960.05.19  京王200形台枠改造、車体、台車新造   東急車輌で同上+客窓上段Hゴム化スタイルで新造  2018.02現在稼働中
306-356  1968.09.10  201(Ⅱ) 202(Ⅱ)   連接車か連結車かの検討で1955.10.31連結車化されて稼働した後、連接化
連結化前の車号112(都交150形)+202(都交170形)で車体形状相違
 1991.03 (2002-2052)
連接車の車番は「運輸省1959.11.11付通達:車両単位で算定」で藤沢方0番台でそのまま、鎌倉方50番台に再付番  
300形改造履歴表(1974年中心) 
 ※← →印は関連からほぼ同時期との推測記号
(重)は重連対応工事  301F  302F  303F  304F  305F  306F   備考
301  351   302 352  303   353 304   354 305   355 306   356
集電装置Zパンタ化(S39.2ポール廃止) Z  × ×   Z ×  ×   Z ×  × 
菱枠パンタ PT33G交換年  S48   S46   S47   S46   S47   S46   S48  S46   S47   S46   S47   S46 (一舟シュー)玉電譲受 
(重)乗務員扉、運転室区分仕切設置  ほぼ同時期? 1971.06  1972.08  1973.02  1972.11   
(重)鎌倉方50番代車にパンタ増設 →  ほぼ同時期?→ ほぼ同時期?→  1971.02  ほぼ同時期→  1971.06  玉電使用品PT-33G 
側窓アルミサッシ化 1974.4  1975.01   1980.10 1988.05 未施工  
保安ブレーキ新設  1976.03  1977.04  1977.07  1977.05   
前照灯腰部2灯化 →  ほぼ同時期 1979.09  1980.01  1980.12  1968.09.10
方向幕取付 
 
ATS、速度計、補助電源新設   1980.11  1980.12  1980.11  1980.12   
暖房機新設 →  1981.09  1981.08  1981.04  1980.12  ←   
客用ドア鋼製化  →  1981.08  1981.07  1981.10  1981.11     
客用ドアSUS化  →  1985.12  1986.08  1986.10  1986.08  未施工   
扇風機新設付  ほぼ同時期? 1986.08  1986.08  1986.06   
客窓保護棒取付 1988.08 1988.08 同時期? 1988.07  
■集電装置の変遷:開業時ビューゲル→ポール(連接車は各車端部)→Zパンタ(連接車は藤沢方に1台のみ)→鎌倉方にパンタ搭載(1971)→藤沢方パンタ化
 ※PT33G交換後50番台車は1~2年でPT52TEに換装、その後1~2年で2舟化。0番台車も順次PT52TE2に換装している。
■重連対応改良:連結器1970~71年に京急譲受のNCB-Ⅱに交換、制動電磁弁付きSMA化、玉電譲受のパンタ鎌倉方車両に搭載 
■連接車2連(重連):1971.6.16予定→延期→6.21開始(腰越駅鎌倉方1編成締切扱) 
        
<平成の車体更新の状況> 
 冷房化は荷重が増加するため、車体、台枠、台車の耐荷重を増加させる必要があるので台車は交換となった。
 
303-353 1992.04 張上屋根化、運転室方の客扉を客窓を1個新設して中央寄りに移設、更新済みの304.305と扉位置を合わせた。
冷房化、台車(端:TS837、中:TS838)、台車交換による車輪径拡大(径762→860mm)、
制御器、主電動機交換(TDK-8005-A/50KW×2)、カルダン駆動化
304-354  1991.03  冷房化、台車(端:TS837、中:TS838)
制御器、主電動機交換(TDK-8005-A/50KW×2)、カルダン駆動化同上(台車交換前の車輪径は不明)
305-355 1989.12   同上※台車交換による車輪径拡大(径840→860mm)
 江ノ電300形301F
↑↓301+351  
車体更新後:前面中央窓の大きさは変更されず、前照灯を腰部に移設し2灯化、301は菱枠パンタに交換。戸袋窓のHゴム化が行われた、 
 江ノ電300形351
 ↑↓301+351 
連接部の車体裾部のせり上がりカーブがすごい。試験改造なので、点検しやすいようにしたのか?
都交より購入→上下を組み合わせてS28.03.04付単車として運用→連接化S31.04.06
車体は都電154、155(元、王子電気軌道205,206)を利用、台車は都電261、262(台帳上:元西武新宿軌道線41,42)を
組み合わせて単行運転用に2両を製作した。約2年運用された後に連接化された。
連接化当初、江ノ電は付番を2両で1両と考えたらしく、車体番号は双方301で、西鉄市内線のように301A,301Bのようなサフィックスが無かった。
運輸省がS34.11.11付通達で「車両の算定は車体ごとにする」となったので301+351と改番された。

上記に近い場所2018.03
 江ノ電300形301
 江ノ電300形301+302重連
301F前部と連接部の車体裾状況+302F 
301Fは全長24,754mm、352Fは24,450mmと30cmの差だが、302Fは連接部の客扉位置と窓配置が違うため、見た目の車体長がより短く感じられる。 
 江ノ電300形重連
↑301F+302F 
↑↓2両編成(重連)の写真で見る車体高さの相違
撮影時の801Fの車輪径840mm、302Fが762mmと小径で径差78mmだがそれ以上に両車の客扉下高さが違うように見える・・・。

境川橋梁も今日では立派な橋梁に掛け替えられて撮影するには残念な状況となった。
 江ノ電300形352
301Fに比較して302Fから前面中央の窓が大きくなった。当然両脇の窓は小型になる。
 江ノ電300形資生堂サンオイル色
 ↑↓301F+306F 資生堂サンオイル容器のイメージの金色に塗ったくりの頃。 
こんな塗色を以降も連発、跋扈で江ノ電は撮影したくない。と足が遠のいて数十年・・・。
しかし、連接車のジョイント音が良いので、たまに酒飲んだ帰りに藤沢迄行って江ノ電で
江ノ島辺りからガラガラになる車内で鎌倉まで走行音を堪能していた。
 
 江ノ電300形資生堂サンオイル色302
 ↑七里ヶ浜駅直近の鉄橋カーブによる先頭車偏奇状況(←左側注意)と台車。
ブリルぽい台車の軸ばねをコイルバネ並列+オイルダンパの豪華仕様に改造して使用
 江ノ電300形302改造台車
300形+350形の車内だったりして「千と千尋の神隠し」より
 江ノ電100形108,300形303F
303F(1舟パンタ)と108号  元は100形なので302Fと同じだが撮影時、前照灯が屋根、ドア木製、尾灯等原型。
 両車パンタグラフ化連結器はNCBⅡになっている。江ノ島駅留置線は4本あった。
↓2018.03現在、3本になった留置線。帰線電流絶縁継ぎ目番が黄色く目立っている。
 江ノ電300形304F
  ↑↓ 304F(304+354)1舟パンタ+Zパンタ 
  車体をぼぼ一新の連接化。連接改造車の中で一番早く乗務員扉も取り付けられた。
 ウインドヘッダーとシルが付いている。パンタとZパンタ装備時代
 江ノ電300形304F
峯が原信号所 304F
2018.03現在PC枕木化
 江ノ電300形305F
  ↑  鎌倉高校前駅付近の踏切拡幅前305F(305+355)自連NCBⅡ化後
 ↓鎌倉高校前
 ↑パンタが交換されずに残る状態はそろそろなのか
 江ノ電300形305F
この車両は当時流行のバス窓になった。前照灯移設前、連結器はNCBⅡ以前の小型の自連。
連結胴器吊りもアングルもカワユイ。連結器首振水平保持円弧バーもよく見える。
 江ノ電300形305F資生堂サンオイル色
 ↑前照灯腰部移設後、上部前照灯を埋めた後や車号上書きペイントが生々しい 。連結器はNCBⅡに変更されている。
 江ノ電300形306F
  ↑↓306F(306+356)小型自連
前面は金太郎塗分乗務員扉無+方向幕時代。続行運転していないのに白円盤付けっぱなしのルーズ時代
連結車201+202として活躍の後、最後発で1968年重連対応用に連接化された(305Fの8年後)が、
1991年連接化車両のトップを切って廃車となった。2番目は同年に連接化された301が翌年1992年に廃車
当初は方向幕を付けたが、終着の前駅で極短い停車時分の中、行先替えが必要で更新時に撤去された
 江ノ電300形306F
 ↑↓自連NCBⅡ
 江ノ電300形306F
方向幕撤去+乗務員扉新設後(乗務員扉用手摺取付) 金太郎塗りは標準塗りに変更。ATS車上子付
車体更新後も前面中央窓と両脇の2段窓(上段固定、下段上昇)はそのままだった。

2018.03現在の同じ場所
本ページは鉄道図書刊行会「私鉄車両めぐり特輯第3輯」今城光英様、「アーカイブセレクション」33号小蔦達夫様・飛田康行様、
「鉄道ピクトリアル620号」高島修一様執筆記事並びに朝日新聞社刊「世界の鉄道'73」を参照させて頂きました。御礼申し上げます。
 
江ノ電300形2018年つれづれ   長谷寺本尊造立1300年観音電車 江ノ電 その1  江ノ電 その2
じぇじぇじぇ~!
フィルムの危機紹介
・大量スキャンのアドバイス
・店主的フィルムスキャナ比較
ビネガーシンドローム(フィルムが丸くなる)
スキャン営業内容他
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