フィルムスキャン&プリントのS、 鈴木写真変電所
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・ビネガーシンドロームの実態
・自分で大量スキャン実行方法 
当店のスキャン業務等   店主の地方鉄道巡り  店主のお散歩
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1  フィルムの劣化2大症状と対策
2  ビネガーシンドロームの発症と経過 
3  発症原因
発症の具体例-1 レイルマガジン名取編集局長の「編集長敬白」他 
4  発症の具体例-2 店主の扱ったフィルム
5  発症の具体例-3 マイクロスコピックブレミッシュ等-感光材の変褪色溶連等
6  発症後の諸処 
7  なぜ広報周知されないのか 
8  フィルムにやさしい保存への改善(進行遅延)策 
◆国会図書館の文献検索から参考になるリンク  
1 フィルム劣化の2大症状とは
 フィルムベースと感光材料それぞれが経年劣化するもので、
 フィルム特性、現像処理、保存状態が複雑に絡んで原因の特定はほぼ困難です。
 発症したら進行は一般には止められません。
 
ビネガーシンドローム
  ・フィルムのベースが徐々に自己溶解、変形します。
   
フィルムから強いお酢(酢酸)の臭いがすることが特徴→名称由来
◆マイクロスコピックブレミッシュ
  感光剤が経年劣化(酸化)して粒子同士が結合、変色したり剥離します。

◆対策
  ・デジタル化・・・劣化進行で1度しかスキャン出来ないつもりで
   高品位な画質でスキャンを行い、現時点の色調保存
  ・保存方法の改善→鉄道フィルム保存セット等の活用で通気や調湿等の確保
2 ビネガーシンドロームの発症と経過
 フィルム自身が加水分解をはじめて、ネガフォルダーの中で酢酸ガスの濃度が上昇
 (1) フィルムの加水分解作用で自分自身が酢酸ガス等を発生
 (2) ネガフォルダーが化学樹脂製で、通気性がほとんど無い場合
   自己分解→酢酸ガス発生速度が加速、酢酸ガス濃度上昇の悪循環
 (3)短期間(年単位)のうちに加速度的にフィルムは破壊されてます。 
 (4)発生場所は様々で局所のみ悪化している例もあり
 (5)化学樹脂ケースではフィルムと溶着する状況も発生
  (6)丸まって広がらなくなり、無理に広げると損傷するようになって、フィルムの使命終了 
3 発症原因
  フィルムの基盤材トリアセテート(TAC)が加水分解しやすい性質があり、これに以下の条件が加わると発症します。
  メーカーを問わず発症しますので、フィルムの構成材質と現像処理と保存方法の3要素が絡みます。
  これらはメーカーも断定が困難なうえ、具体的な発表がなされていません。
  店主としては以下の推測を行っています。
  (1) 現像、定着工程
    処理時の薬剤構成や処理液の疲労や濃度、水洗等。
  (2) 保存方法
    温度、湿度、保管容器、容器やフィルムケースの通気性  
  (1)、(2)やその他の状況が絡まって発症。  
4 発症の具体例-1(ビネガーシンドローム)
 店主のチョイスですので、他に事例発表は多数あります。この囲みの中は全て外部リンクです。
 レイルマガジン名取編集局長のブログ 
 (1)編集長敬白 ”ビネガーシンドローム警報”発令中(2008.05.31付)
   http://rail.hobidas.com/blog/natori09/archives/2008/05/post-786.htm
 (2)編集長敬白 ”ビネガーシンドローム”感染拡大中(2010.01.16付)>
    http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2010/01/post_1190.html 
 (3)編集長敬白 ”『わが国鉄時代』vol.7は緊急特集「あなたの『国鉄時代』を護る」。(2011.11.22付)
   http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2011/11/post_228.html 
 湯口徹さん
 湯口徹さん著の「黒潮と小さな汽車の通り道」(上巻)の「はじめに」で、中段から「ネオパンSSのヴィネガーシンドロームで
 120本のネガがやられて・・・。」下巻ではエピローグで「フジフィルムのヴィネガー・シンドローム」と題してその状況を詳説
 されておられます。 
 国会図書館の資料リンクはこの下方ですが→こちらからも
5 発症の具体例-2(店主の扱ったフィルム)
  発症例はフジ、サクラ、コダックの全メーカーで確認しております。
  お客様や店主自身のネガ等で様々な状態を確認しましたが、共通するのは、酢酸臭です。

 ・主な症状
  フィルム送り穴のシワ、全体の縮み、曲り、丸まり、乳剤剥がれへと進行します。
 ・化学樹脂のネガケース
  フィルムと溶着の危険を抱えます。
  ビネガーシンドロームが進行すると、特定の化学樹脂製のケースと化学反応を起こして液状化するため、
  樹脂製のネガ袋にベタ付き始めます。
  このネガ濡れているのかな?という感じです。双方完全に固着してはがれないフィルムもありました。
  ※全ての樹脂と反応するのではありませんが、材質の判断が困難です。
  ※フィルムベースの丸まる性質上、表面側が多い。
  店主の発症例や挑戦・・・失敗等の4ページは→こちら
6 発症の具体例-3(マイクロスコピックブレミッシュ等)
  カラーフィルム変褪色と粒子溶連、ベース黄変や白黒フィルムの粒子の溶連 
  「銀」が関係する色粒子酸化破壊され、カビ模様のように融合します。
  色素材の変色、褪色
  カラーフィルムの発症で一番多いのは「ベース黄変褪色」です。
  画像から1980年代と思われるフィルムも発症しておりました。→化学樹脂のフィルムスリーブ入
  白黒フィルム
  本来は綺麗に並ぶ粒子が「溶連」するため、グラデーションが荒くなり、高感度フィルムのような状況になります。
  お客様や店主の発症例は→こちら
  発症後の諸処
 ・進行を止める手立てはありません。
  進行を加速させるのが自己発生する「酢酸ガス」なので、通気を良くして「濃度」を下げる方策が有効です。
  御客様の白黒フィルム百本超が40年前後経過していて、ビネガーシンドローム症状と酢酸臭がありましたが、
  ネガフォルダーは全て紙製で通気が良かったのでしょう。フィルムベースの状態はかなり良でした。
  
 ・健全なフィルムの隔離
  酢酸ガスの影響でフィルムベースが刺激されるので、発症しているフィルムから
  健全なフィルムをいち早く、隔離して保管場所を別にするという手立てが「症状進行遅延対策」として有効です。
  同時にカビ対策として湿度管理も重要です。

 ・とにかく高品位なデジタル化を行う
  一度だけで済むように高解像度、高品位な画質でフィルムのデジタル化を行い、現在の状況で画像をデジタル保存します。、
  デジタルデータは破損しなければ変化無く、そしてパソコンで様々に活用出来るファイルとなります。

 ・自己発生する酢酸ガス
  通常の生活空間において酢酸ガスを気にされる必要はありません。
  ネガケースの中の、ミリ単位〜ミクロンの空間で発生している酢酸ガスのお話です。
  こだわったとしてもネガフォルダーが収容されている箱の中の話です。

 ・症状進行の遅延策
  ビネガーシンドローム対策はネガフォルダー自体を通気性のあるものに変更し、通気や湿気に気配りして
  進行の遅延対策とする。という簡単な話です。
 ・遅延せずに進行
  「マイクロスコピックブレミッシュ現象等」です。
  空気と触れ合う酸化ですから、これは通常、対策が困難です。
 なぜ広報周知されないのか
 フィルムメーカは、一般向けにダンマリ作戦?です。
 ※発症には、製造、現像処理、保存環境等多岐にわたる諸処の環境要因の事実はありますが・・・。
 このダンマリ姿勢は
 広告(収入)などでお付合いのあるマスコミ・出版界が警告記事を書かない原因?
 となっているのではないかと推測されます。
 お持ちのフィルムの状況確認を!!
 大丈夫と思ってしまっていたフィルムが実は危ない!ことも。
 俺のは大丈夫で「箱を開けたら」進行中の実例は良く聞く話になりました。
 至急、フィルムの臭いを嗅いでください。
 カラーフィルムの黄変褪色はデジタル化やプリントしてみないと判りません。
 大切な「人や家族」の思い出のあるフィルムはデジタル化またはプリントアウトしておくことをお勧めします。
 ◆少しでも保存方法を改善(遅延)したい◆ 参考例ですのでご承知ください。
1 フィルムが息をできるよう
  フイルムスリーブ(ケース)を保管する箱に通気性を持たせる
  →通気性と酢酸ガス吸着効能のある「アートケア」紙の箱に収納する
  以上の機能は、(株)コスモスインターナショナル様に発売を頂いている
  「鉄道写真保管セット(ビネガー対策保存セット)」で→こちら

2 箱内の湿度をカビの生えにくい湿度に調湿可能な材質を入れる
  「KEEPWELL」(富士フイルム製)を使用する。
   酢酸ガスの吸着効果については
   下記KeepWellの「機能特徴」の「KeepWellの構造」→「ガス吸着材」の記載で
   低濃度(20ppm)の酢酸ガスを検出限界以下に下げることができ、
   長期間効果が持続するととともに吸収された酢酸ガスは中和反応により不活性化・・・。と表示されています。
  メーカーの商品機能特徴ページ→http://fujifilm.jp/business/broadcastcinema/mpfilm/related/keepwell/feature.html
  ※1 メーカーでは密閉使用で約3年としていますが、
      仮にビネガーシンドロームが発生して密閉空間の酢酸ガス濃度が上がって、商品の酢酸ガス吸着限界を超えて
      酢酸ガスが増加するリスクを考慮すると、箱の持つ通気性のために使用期間が短くなりますが、上記セットとの
      組み合せにより換気が可能なため、密閉容器よりも酢酸ガス濃度リスクの減少が得られると考えられます 
  ※2 商品自体の裏側の表示について
      「使用上の注意」の文中(3)に
      品質劣化が進んだ古いフィルムに対しては、効果は期待できません
      と表示されています。ビネガーや感光材おの酸化は事実上進行を止められないために記載されていると考えます。
      しかし、遅延させる一助の商品と考えられますので紹介しております。 
 富士フイルム製のKeepWell(キープウェル)の画像です。
   
   国会図書館の検索 以下の1〜4は外部リンクです。
「ビネガーシンドローム」のキーワードで検索。ざっと一読してお役に立ちそうなリンクです。
全てマイクロフィルム対象ですが、フィルムのベース構造は同じです。
1   マイクロフィルム の長期保存 劣化とその対策 2007年9月 コダック株式会社
ドキュメントイメージングアンド ビジネスプロセスサービス事業部 企画部 楢林 幸一氏
※プロジェクターの講演用の資料用でわかりやすく解説されています。
  使用者説明用でフィルムメーカーならではの濃い内容でこれは
ぜひとも一読されることをお勧めします。
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/pdf/lecture_no18.pdf (1,276,553 bytes)
 2 1 マイクロフィルム・写真の 保存について
国立国会図書館 資料保存研修特別研修 JIIMA 検定試験委員会 委員 黒木 信宏 氏
※※プロジェクターの講演用の資料用。フィルム粒子や保管方法をわかりやすく解説されています。
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/pdf/forum_micro.pdf (865,161 bytes) 
3  マイクロ資料保存に係る 国立国会図書館の取組 収集書誌部資料保存課 久永茂人氏
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/pdf/report_micro.pdf (852,018 bytes) 
4  IFLA図書館資料の予防的保存対策の原則
第5章 写真およびフィルム媒体資料
62 2003.7 IFLA 図書館資料の予防的保存対策の原則第5章 写真およびフィルム媒体資料
一般的な保管方法について。なお、PDFの1ページ目は白紙に近いので2ページ目に移動してください。
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/data/t5_film.pdf (564,557 bytes) 
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当店のスキャン業務等   店主の地方鉄道巡り  店主のお散歩
※店名略称:フィルムスキャンs、通称店名:鈴木写真変電所
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