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ダメダメ・パリパリフィルム
最期のチャンスに望みを託す実証実験
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フィルムが丸まって開かない・・・二度と使えなくなる!でも画像を取り出したい!超荒技!
最期のチャンスに望みを託す実証実験
ビネガーアイロン使用だけでは無理なフィルム
林 嶢 様にフィルムを御提供頂きました。厚く御礼申し上げます |
熱湯に御入浴
林 嶢 様のフィルムを5スリーブお預かりしました。これは表面も来ちゃっているスリーブです。 |
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↑フィルムベースが固化しています。温泉に入って貰いましょう。 |
↑塩素を除去した水(浄水器やペットボトルの水)
沸騰させ、気持ち冷ましてフィルム投入 |
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↑徐々にほどけていきます。2~3分はかかります。
お湯の中ではフニャフニャに柔らかいので、絶対にいじらないで下さい。 感光剤面は白濁します。
↓まん丸だった6コマフィルムのほどけ方。
端部やパーフォレーション部分は完全にほどけない場合もあります。 |
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1 4~6コマの長いフィルムは拡がりかけたら、湯中で分割推奨。
同時に複数やって片方が乾いてしまったら、乾いたフィルムは丸まって二度と平滑になりません!!
順次、SCAN時にお湯から出して、以下を迅速に行って下さい。
お湯に暫時付けておく分には、分離する危険性もありますが、乾くよりマシです。
開いたらピンセットでゆっくり素早く?引き上げ、敷いておいたキッチンペーパーに置いて、上からもキッチンペーパーをかぶせて軽く押して水分を取ります。
※この際、ペーパーで擦ることは厳禁です。
2 水分を取ったらアイロン台にフィルムを乗せて、ビネガーアイロンをそっと乗せます。5秒~6秒ぐらいで様子を見て表裏を逆にし、これを交互に繰り返します。
アイロン中にシワや感光剤とフィルムベースの分離が発生すことがあります。頻繁にひっくり返し、状況の確認をしましょう。
一番の正念場ですので、慎重に乾燥させて下さい。生乾きで終了にします。
必ず1本ずつ仕上げて、乾く前に、すぐSCANしてください。
乾いたら、再度の温浴も、アイロンも通用せずに、オシャカです! |
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↑パーフォレーションが巻きこんだコマは
洋裁ばさみなどで切り落とします←安定して切れます
パリパリ系の場合は切断、弾力ある場合は、爪で丁寧に拡げながら、ビネガーアイロンで。
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↑こんな状態になります。※ガラスに挟んで伸ばした状態 |
パーフォレーションの穴を切ると
付属のフィルムフォルダーでは使用不可能
GT-X970、980でスキャンされる方は
【ガラス挟みスキャン】+【フィルムをガラスに紙テープ位置決め】でほぼ解決します。
フィルムが乾燥すると、ビネガーアイロンでも平面化不可能。で急ぐ!!
乾燥すれば、波打ってひねくれてご臨終
※以下、画像にシャープ処理をした場合は「SS処理」と記載しています。レタッチ(修正)は一切行っていません |
衣料用ベンジンとデジクリぺーパーで清拭してピントの比較 |
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↑↓この商品は販売を終了しました
入れ替わりが激しいので、ネットで類似品をお探しください |
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↑フィルムの表裏スキャンピント比較 |
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※お湯づけ処理、乾燥後、衣料用ベンジン使用、不使用比較 ※薬局等で売っています。小瓶が取り回し楽です |
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↑衣料用ベンジンで清拭すると意外と「線汚れ?」が消えている。アイロン後の衣料用ベンジン使用ですから某特許には触れません。 |
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↑衣料用ベンジン不使用SCAN(SS処理) ↓衣料用ベンジンで清拭後SCAN(SS処理100-0.3) |
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デジイチSCANの現像方法
SCANからコマデータの仕上げまで
使用機材:D850+マクロレンズ(AFマイクロニッコール60mmF2.8)、ガラスキャリア、ソフトはアドビフォトショップです
(カメラの設定はオートフォーカス) |
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↑D850でコマを表裏スキャン |
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↑(1)右側のコマの左右反転【手順】:イメージ→画像の回転→カンバスを左右に反転
(2)階調の反転(フォトショップ) 【手順】:階調の反転:イメージ→色調補正→階調の反転 |
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↑白黒化(フォトショップ) 【手順】:イメージ→色調補正→白黒化 |
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↑レベル補正(フォトショップ) 【手順】:イメージ→色調補正→レベル補正。あとは中央の▲で調整します。 |
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↓表裏ピントの比較↓ (カメラの設定はオートフォーカス) |
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↑お湯づけ、衣料用ベンジン清拭処理フィルムの表裏SCAN |
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↑表裏ピント比較
オートフォーカスの場合、ガラスキャリア内のフィルム凹凸の状況で変わるようです。
※1点と平均の場合も発生しますが、詳細の研究をする気はありません。 |
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↑ピントの良い方のコマトリミング 秋田市電63号完成? |
上の画像の説明と同じピントの差異 |
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手間でも表裏をスキャンしておくのが良いと思います。乾燥後は2度と戻りませんから |
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↑ピントの良い左の画像をトリミング。シャープ処理はしていません。 秋田市電201号 |
フィルムベースと感光剤の剥離。フィルムベースがΩ形に剥離した例 |
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↑ 入浴後にビネガーアイロン乾燥、衣料用ベンジンで清拭 。
SCAN結果はフィルムベースと感光剤の剥離が判明。
剥離するモノはする。程度の腹を据えてくださいまし。
たるんだベースフィルムが浮いて「黒線他」にSCANされる。
↓画像の反転例 |
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↑ベースフィルムと感光剤が剥離して浮いてΩ形になったので、工場の煙突上部の曲がりにご注目。
↓諦めきれず,再度アイロンじっくり。したらコンナンなりました。煙突上部にご注目。
樹脂がどういう変化したか理由不明。少しでも良くなりゃ良いじゃんの店主 |
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↓↑同番号の撮影日違いのコマ。剥離発生例 |
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↑コマの表裏ピントの比較 緑囲い部分:フィルムと感光剤の分離発生 |
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↑入浴処理→ビネガーアイロン乾燥→衣料用ベンジン清拭SS処理前 |
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↑SS処理後 柔らかめにかけてます |
同機番の別角度ショットから ゴミの説明です |
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↑ピント比較。いろいろと面倒なゴミだらけ |
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↑左側コマをトリミング。これらゴミは丁寧にレタッチするしか・・・。 |
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↑赤枠内は剥離が発生していた部分 |
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↑元SCANコマ ↓汚れ部分を避けたトリミング 機関士席の回転窓の取り付けがオリャ~?出目金のような形状 |
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↑お湯処理後、衣料用ベンジンで清拭。SS処理無 これは良い出来です |
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↑↓スキャン表裏コマのピント確認で左右に振ってみた例 貨車と小屋どっち取る |
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----------- 店主の大失敗!------------- |
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↑↓お湯から上げてキッチンペーパーに包んだまま、
「ぼ~っと」して、ビネガーアイロンをしばしあててしまった。
あっ!と思ってペーパーを剥がしたが、すでに遅し
紙に感光剤を持って行かれたようだ・・・。ボ~ッと生きてんじゃね~よ。
折角の画像を台無しにしてしまいました。林様本当にすいません。 |
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同じネガキャリアでもお湯処理無しで行けるフィルム↓↓がある場合は、
最優先!!ビネガーアイロンでこの方法!!そのページは→こちら |
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↑表裏コマSCANしてキズとピント状態(カメラの設定はオートフォーカス) |
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↑お湯処理無し。ビネガーアイロン後、衣料用ベンジンで清拭で行けたコマ |
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↑開けてアイロン可能だったので、お湯処理無しのビネガーアイロン、ベンジン清拭処理のスキャン(SS処理) |
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↑これはフィルムを表と裏にしてスキャンした比較画像。 ※カメラは自動ピント
隙間が無いように閉じたガラスキャリアでもピントが違い、傷の出方も違う。
このため、各コマ全て表裏のスキャンを行いました。以下比較あり。
理由についての究明は行いません。←時間不足と浅学のため |
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温浴したフィルムは乾燥させた瞬間から劣化が始まります。手早くSCANを終了しましょう。
本当に責任持てませんが、
6コマなど湯で戻ったら、乾かさずに3コマカットして、一方は乾燥させてSCAN、
残りの3コマは、そのまま湯中(80~98度保持)に放置。2回目に乾燥、SCANしてみるとか
一度乾燥させたら、再温浴をしても、アイロンしても2度と戻らずご臨終になってしまいます。
素早くスキャン!EPSONGT-X970,980使用の方は村樫様のガラス押さえで。
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↓SCAN後、自然乾燥してご臨終のフィルム↓熱を加えても可変しません。 |
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以上、ビネガーフィルム復原アイロンキット発売に当たり、
御注意点とラストチャンスの蘇生?方法を掲載いたしました。
使用方お守りの上、自己責任で御利用くだされば幸いです。「伸ばしたら直ぐスキャン!!」 |
関連の各ページへ 2024.06.24補訂 |
■ビネガー復原アイロンキット本体の紹介→こちら
■ビネガー復原アイロンキットの効能概要
(1) 円弧状からエンピツ状まで、弾力の残ったフィルムの平面化
鉛筆的に丸まったフィルムを救出→鉛筆状に丸まったフィルム
(2) フィルム内で活性化している酢酸の活性度を極限まで低下させ延命
※店主のビネガーフィルムは約10年以上前の処理開始以来、全て変化無く延命中
▲パリパリ系のフィルムSCAN??
フィルムのビネガー最終形の寸前→ラストチャンスに賭ける
ビネガー最終形の固化フィルム →最強・最極悪のフィルム
(3) 一気にビネガーフィルムを処理
大判ビネガー復原アイロンキットで、一旦加熱、酢酸を蒸散?活性度を極低下させる。
グラシン紙スリーブにして長期間保存可能(なはず)
※再度、ビネガー復原アイロンキットで再加熱してSCANすればOKかも
※湿度管理と定期換気が条件 |
■ビネガーアイロン・SCAN時の必要品
(1) 保存用の収納スリーブ
グラシン紙スリーブしか無いと考えています→グラシンスリーブ
(2) ベンジン
衣類しみ抜き用等、薬局で購入可能
(3) クリーニングペーパー
ベンジンを含ませて、清拭時に糸屑の出ない極細化学繊維のペーパー
が最適です。
(4) エアコンプレッサー
スキャン時のゴミ飛ばしに模型用の小型コンプレッサーをお勧めします。
コンプレッサーの例:エアテックス APC001R2(ヨドバシカメラにリンク) 等の低騒音型
模型用?と本職用?は口径が違い、互換用の接続器具に合ったものをお探しください。
購入時に口径と接続部分は充分に御注意下さい。
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■スキャン方法と機器
SCAN解像度について→メーカー解説はその場限りの解像度
(1) エプソン GT-X980/970 →概略的に →実践的に →設定方法のキモ
(2) アイロン後に湾曲残るフィルムはガラス挟みスキャンで→ガラス挟みSCAN
(3) 高画素のデジタルカメラでSCAN →NikonES-2
(4) RAWのネガ反転ソフト→RAW反転ソフト
■データ保存は→こちら
■SCANデーターの命名規則等→こちら
■USB接続機器の取り外し方→こちら
■ハードディスクの収納装置→こちら
■パソコンを自作する→こちら |
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※店名略称:フィルムスキャンs、通称店名:鈴木写真変電所
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