鈴ヶ森駅、鈴ヶ森架道橋
2022.07.13 Ver1.75
鈴ヶ森駅は
(1) M34.02.01に六郷橋~官設大森駅が第1期として開通
  六郷橋~八幡(現大森海岸)間の狭い国道上を土煙上げて走り、ブレーキはハンドブレーキ、飛ばす運転士もいただろう。グルグル回してどうやって素早く止めたのか。やはり救助網は必須の装備品だったか?
そこに馬車も入り乱れ、沿道住民から道路拡幅か移設を求められた。
(2) 第2期の路線は途中の八幡(大森海岸)から品川(Ⅰ)を専用軌道にしてM37.05.08に開通
   同時に六郷橋~八幡も専用軌道化された。→八幡駅移動
(3) その際に八幡と立会川のほぼ中間に設置された。
  開通当初から存在している由緒ある電停だが 至近に鈴ヶ森刑場があり史跡として有名。
  現在ではオカルト的なイメージがあってか薄れている感じを受ける。開通以来、約22年(大正15年基準)走り続けたが、激増する人馬自動車の交通量に

(4)大正11年前後(店主予想)に国が国庫補助を以て、東京府が大森海岸付近から八ツ山橋まで新たに用地買収し、新規の国道を建設を決定。

(5) ルートが京浜電鉄を横切る事になり、ピーク時は数分間隔で踏切の開閉を要していた高頻度運転に踏切はNGになって高架線での交差とした。

(6) 鈴ヶ森駅は新国道の交差点位置付近にあり、必然的にT15.8.23高架化された。
  京浜電鉄初のガーター橋梁上の高架ホームとなった
  ※仲木戸はホームは盛り土の上(昭和11年以降の急行待避線の建築状況は調査中)
↑T12.12.28発行の地図  
新国道計画進行中
↑ 高架化された鈴ヶ森付近
駅は鈴ヶ森刑場跡の直ぐ横
(7)大正12年11月29日付で京浜電鉄は東京府知事宛に
本社既設線路の一部鈴ヶ森付近に於いて国道と平面交差を為し交通上の支障及び危険を避けんが為別紙設計書通り改築工事施工仕り度 候間御認可相成度関係書類相添へ此段奉願候也
  末尾が大抵此段奉願候也と神社のご祈祷文調になってしまうのは朝廷時代からの歴史??

(8)大正12年12月21日付で東京府知事が鉄道大臣と内務大臣宛に京浜電鉄鈴ヶ森付近を国道改修工事に伴って変更するので工事認可願を願出。追記として本件は道路工事の施工上急を要し早漏候につき至急御認可下さいと記載した。←文字の誤字をさりげなくやっちまったなぁ・・・。
という段取りがあって

(9)鉄道省を中心に書類についての鬼のような照会(疑問点)がつきまくって、回答書類を作成する京浜電鉄の担当者は何人いるかわからないけど、過重労働としか思えない状況。
きっと、橋梁メーカーも巻き込まれているんだろうなぁ~。 
↑照会と称する詳細文書要求。本件関係はもっとある。清書して郵送。
省の担当者はアレモコレモ「?」と思うことはバンバン「照会」を出して、これだけ仕事してますオ~ラを出して。まぁ、某大卒が多数では?
↑何とお国に「目下設計中」と楯突く?本気のタンマ!
 そりゃそうでしょう。ものすごい項目の照会の書類を作成
 (照会=回答命令みたいなモノ)すぐ対応出来るわけが無いと思う店主 
 申請書類の多数を占める橋梁計算のほんの一例
此の時代の高架は上路ガーター橋梁工事が主体。
イキオイ橋梁単体についての計算式の根拠をアレコレと求められる
↑↓ ↑店主には何のことは全くわかりません。
此の時代は計算尺とソロバンしか無かったのでは
↑リベットの事なんだろうけど・・・。
確かにどのような種類のリベットを何本発注するのか計算しなければ
仮線工事の部
↑鉄道省 決裁文書担当官の手書き図の該当部分を着色
建設中の新国道を利用して仮線を敷設する説明図
海と立会川の青は担当官の色鉛筆着色です。万年筆の滲みが中々の味です
【ご注意】店主の複写タイピング疲れにより通常文字混じりが大部分となっています←嘘。遊びです。
     原本と一字一句照合していませんから、その点は御免蒙・・。
本工事ハ改築工事ニ伴フ付帯工事ニシテ電車運転中改築を施工するに於いては危険に付、一時仮線工事を施すモノトス。
一 線路 線路の位置は本社既設線荏原郡大井町字南浜川1751番地より分岐し仝郡仝町(同郡同町)字海辺ニ五七番地にて在来既設軌道に取付ルモノニシテ其間複線延長六百弐拾参間六九(〇.七〇九哩)トス
一 線路ノ屈曲及び勾配 線路の屈曲最小半径は百呎(フィート)以内とし最急勾配は六拾分ノ一(1)トス
一 軌道 軌道ハ復線(原文ママ)ニシテ軌間四呎六吋(インチ)軌道の中心間全隔は拾呎トス
一 軌条 軌條は鋼鉄工字形平底軌條壱碼(ヤード)ノ重量五拾封度以上ニシテ在来のモノヲ使用ス(中古再用)
     枕木は長七尺幅六寸七分厚四寸六分ノ又は一般鉄道に於いて使用のものを配置し、軌条面より施工基面までは一呎六吋とし敷砂利は施工基面より枕木面まで填充スルモノトル  
 ↓上の文書の一部 解読に疲れます~。枕木の材質まで・・。
一 踏切 在来道路と交差スルケ所ハ前后取り付ヲナシ軌條面ハ枕木を以テ踏切ヲ設ケ車馬ノ通行に便ニス 
一 撤去 改築工事(高架工事なので新築なのだが、旧来からこの字句を使用) 出来ノ上ハ假軌道を撤去し在来通り復𦾔(復旧)ノ事
一 假線 停留場(鈴ヶ森)の工事方法は追願の事
一 電気工事 電氣工事は左記の通りトス
 電車線路 (イ) 電氣鉄道方式 従前の通り
      (ロ) 電車線は側柱吊線式にして其の大きさ種類及び軌條上の髙さ従来の通り
      (ハ) 支持物 本線の支持物は木杭を用ヰ平均柱間距離は九拾五呎とす
      (イ※) 電氣式及ビ電壓 従前の通り ※本来は上段の「電車線路」の段にしなければ??
      (ロ) 電線ノ種類大サ   仝上
      (ハ) 支持物 前記電車線線支持物ノ一側ニ添架ス
  假線使用期間ハ一年六ヶ月間トス
  以上
 ※改築工事豫算書は略
高架化された鈴ヶ森駅
 ↑手摺りもスッカスカで非常にショボイ駅で、今なら恐怖の駅に分類されるのではなかろうか
 停留所に関する照会と回答一部
↑東京府が鉄道省に進達した書類に対して、お前えんところはしっかり審査して書類上げてんのかア~とばかりに東京府に照会を行う。
東京府はほぼ何にも知らない?から、京浜電鉄に「こんな照会が来たので至急回答せよ」と文書を投げる。
電鉄は作成して東京府に回答、府は省に実はコレなんですよと回答する。素晴らしい伝言ゲームシステム。
電鉄には省からも直接「照会文」も飛ぶから、その回答も作成するてんやわんやの忙しさと想像。 
 工事方法書を提出するが、此の文面は何度か摺り合わせしているような気もする。
後から気がついても昔は手書きだから小さく記入するしか無い。
コレを許すと後から加筆改ざんも可能なので、通常は許される文書では無いはず。
今ならあっという間に上書き改ざんも可能な事件も起きている
【工事方法変更 四の内情】
上記四の
橋脚上の鉄柱は全部四角鉄柱若しくは之と同等以上の強度を有する構造のものとなすこと
については回答文の追記として※以下高架建設工事中の状況(句読点など店主追加)
本年4月20日鉄柱が強風のため倒れたる事実あるも、これは建設工事中の事に属し、未だ一線も添架の運びに至らず、 脚も只基礎穴に挿し込たる儘にして基礎「コンクリート」の埋め戻しをしなく、假に施設しありし鉄線「ステ-」が断線したるため、鉄柱が線路方向に倒れたるものにして、完成せる鉄柱の故障には無之候
と説明書きがあり、この四については係官が情報を聞きつけて、いい加減な工事と安物を使うな。と確認をとったためでろう。と推察される。
 ↑2両分と思われるホーム
国道を短距離で渡らせるため?元の線形?品川方に制限50km/h(店主記憶)の曲線があった
しかし、橋梁の轟音とともに通過する急行が来たら怖かったのでは?
↑モノが落下しないように橋桁の上にコンクリートスラブを打ち砂利を敷いて線路を敷設したと思われる  
【完成】
T15.8.23に高架開通、駅が竣工した。
※地上線と切り替えての運行開始日は竣工当日かは不明
【デ71、湘南デ1形の鈴ヶ森橋梁徐行??】 
昭和8年4月8日付で鈴ヶ森高架橋の補強工事設計を変更して施工する申請が出された
これは1435mm軌間に改軌後に品川~横浜間(浦賀)直通車両(デ71、湘南デ1)による直通運転に備えて品川~横浜間の溝橋、橋梁を総点検して耐荷重が不足している溝橋、橋梁に補強を入れる作業を行った。
しかし、鈴ヶ森橋梁の一部は下部にある民家との距離がとれず、当初に提出した計画では補強作業が不可能なため、改めて橋梁の設計を変更する旨の申請を行った。(図面が見当たらず・・・。)
申請日が「改軌開業」の日であり、該当区間は工事完成までデ71、湘南デ1は「徐行」を行ったのでは無かろうか。
【鈴ヶ森停留場拡張と休廃止】
【S15.03.06付けでホーム拡張の届】が出された。
不思議なのはラッシュの3両運転がS14.09.23開始されており、デ41形、51形も約15.5m、デ1形、71形は約16.2m、この頃の活躍はどうだったのか?※この区間の3両編成運転は無かった?あり得ないよねぇ~。
鈴ヶ森のドアカットはあり得ないし・・・。ホーム全長が36mとナゾ
しかし、戦争拡大により
【休止】
S17.07.01
となって
【廃止】
S19.11.10
の運命を辿りました。
※長編成化の高架駅の投資は大きいので、小駅廃止で区間運転速度の向上も検討し、廃止になったのでは?
=======================随時補訂して参ります===============
 [参考文献] 御礼申し上げます
京浜電気鉄道沿革誌、日野原保様 鉄道関係文集
日本鉄道旅行地図帳 新潮社 今尾恵介様 監修
 京 浜 電 鉄 歴 史 探 索
※全項目、資料等発見次第、随時補訂しています。各ページVer.Up年月日でご判断を
本表のは最近の新規、補訂の意味で付けています
神奈川~新町間の変遷  省横浜駅Ⅲに乗入れまで 鉄道省横浜駅移転3代の図  横浜駅と周辺 1969~ 
品川駅の変遷
複式架線・構内線路追加  
品川(Ⅲ)開業
品川~横浜主要駅の改軌
八ツ山橋梁増設
と線路移設
のナゾ
高輪駅乗入とその後  青山延長線
(高輪~白金猿町)
 (Ⅱ)南北馬場統合工事   南北馬場統合失敗
  目黒川電停は幻に 
  鈴ヶ森駅と鈴ヶ森架道橋  大森支線
出村駅と急行運転  トロッコ(土取線)交差 【六郷橋梁】~京浜川崎 生麦車庫   海岸電軌軌道
橘樹(たちばな)電気軌道
の敷設申請
  
鶴見~小机支線の敷設申請  鎌倉金沢電鉄の敷設申請 湘南電気鉄道(工事申請)
金沢文庫~鎌倉八幡 
 
神奈川台場と東高島駅
じぇじぇじぇ~!
フィルムの危機紹介
・大量スキャンのアドバイス
・店主的フィルムスキャナ比較
ビネガーシンドローム(フィルムが丸くなる)
スキャン営業内容他
ブローニーSCAN等
・フィルムデータ保管法
・取り込み解像度比較
スキャナー用フォルダの例
喰ったら体重倍返し
半皿~ッ!グルメ

ウケ狙いで、そろそろ古い?
随時更新中。
お立ち寄りを
地方鉄道中心の
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・30分以上多数
旧客峠駅売、山スカなどお勧め
※店名略称:フィルムスキャンs、通称店名:鈴木写真変電所  
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