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福島交通 飯坂東線の車両形式
2024.06.09 Ver1.15
ホト→ホワに改造2両、ナゾの増備届等大幅補訂しました |
形式をどう表現するか?大きくするしかないでしょ!てな具合で横1800ピクセルで・・・。
※車両については見てないモノばかりなので、ショボイコメントだけの図面・書類並べのページになっています |
行き先方向幕取り付け試作 |
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↑方向幕を構成する材質にご注目
木工工作で出来ている・・・。
↓細かい届け出規定・・・ |
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1号から1121号まで |
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↑東線1~11号(木造車)の竣工図 |
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しかし、1~11号は認可年月日が大正時代(上図の下部の綴りで見づらい所に記載)となっている。
昭和6年だから残るは12,13号だけの筈・・・。
監査した側も混乱してカウント間違えをして6両ではなく、実際は2両ではなかったか等と・・・。
会社担当者は下記の指摘事項解決の為に超絶苦悶中で、反論などせずハイハイおっしゃるとおりに書類作ります状態ではなかったのか?
お国への申請書類に車両番号が記載されていないところも味噌?←明治の時代から判らないようにしていた |
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========= ヤバイヨヤバイヨ======== |
昭和6年2月16日午前7時25分頃に脱線転覆事故が発生。
11号電動車が何らの届けも出ていない23号なる付随車を連結※して、線路整備不良の状態の場所を遅れを回復しようと速度超過して運転。
付随車23号が脱線転覆し大破、通学途中の学生他19名が怪我をしたもの。
※名物「連結釬」(本ページ下方に掲載)で連結され、ブレーキ管もなく電動車のハンドブレーキで停車の代物
この事故に対してお国が監査を行ったが、監査した各部署から未届や整備不良の指摘事項が噴出、42項目もの改善指摘(通牒事項)がなされた。
未届の付随車21号~26号は速攻運行停止処分(通牒番号20)となって全車廃車され復活はしなかったようだ
※23号はそのまま廃車のよう
※まさかとは思わないが?未届客車21~26号は信達軌道時代の762mmの客車を改造した代物ではなかろうか
上記の大正八年提出の財団(産)目録を見ると「八輪ボギー車2~8,10号の8両、客貨合同車9号」合計9両が記載されている
このうちの状態の良い車体に、どこぞの会社から1067mmの不要な台車を購入して履き替え、21~26号にしたとすれば、財政状態の悪い当時としては楽々改造。「照会も受けずに」無届けで出来上がり。
ボギー車のみ記載があり、単台車の客車は記載が無い
なんせ全国的にローカル私鉄はこんな案配と仄聞するので・・・。 |
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↓ 大正8年提出分762mm時代)の財産目録 |
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↑客車ありますねぇ~ |
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↑S06.05.28付の増備6両の申請の図面 |
大正15年2月24付と同じ設計車両というテイで急遽提出。
本来ならば添付図面の数字単位がメートル法で提出しなければならないが、換算書換せず??吋、呎のまま。
※会社の担当者は1~2名だろうから、照会案件42件の回答やその実行手配など累々の案件を処理する状況を慮って、この図面を受け取ったのでは無いかと推察する店主 |
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同じ認可の車両で(楽して)増備しよう?↓ S21.10.01付申請
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↑この内容で製作となっているが事実は半鋼製車で竣工
↓木造車の図面で申請している |
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↑既に設計認可をもらっている車両であれば認可は早い。してその実態は・・・。 お国が東京なので実車を知らないで届を鵜呑みにしているような |
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竣工届S22.11.20付 竣工
左:申請の追申書 使用する材料の使い回し説明
西線用3両の台車の説明が詳しい→鋼体化後にまた台車変わっているけど
資金不足もあるのだろうが、戦後のGHQ関係の種々の統制もうるさいから使い回しなら認可も早い?
中:福島県の進達書 まぁ、文書送達時の上紙のペラッペラの文書
右:竣工年月日届 あまりアテてにはならない(どこの事業者も同じだが)) |
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制動装置を手巻きぐるぐる車輪締めから「圧縮空気による制動へ」 |
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↑申S23.11.25付で請された1~13号だが
その後、図面交換とか経てS24.04.06に客車設計変更で認可
工事に入るが、14号は竣工届けで別途ゴタゴタ・・・。
14号はS27.12.16付で別途手用制動と空気併用認可(別申請)された |
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↑手用制動機図 |
図面左上に大きな制動ハンドルを手作業でグルグル回して車輪締めるのだから、非常制動なんかハンドルの回転数を上げる訳にもいかないし、もう大変
このハンドルを留置用ハンドブレーキに移設改造した会社も結構あったような
右下に何やら製図をした会社が・・・。どの図面も大体その製品や車体の製造会社が描画して納める |
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↑空気制動機図
この図は社員様のお手製かも |
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↑どうも14号の部分がひかっかる。
14号はS27.12.16付で別途認可(別申請)の関係が
あって、冷静に解読するのに時間を必要としている店主 |
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↑手用制動機の文字が空気制動機に変わった
25年間不変の木造車13両増備!!
14号は半鋼製車ではないか。と思うが、図面から木目が消えている!! |
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↑さらに増備するも同じ認可で・・・。
14号のはずだが、だとしたら半鋼製車・・・。
車両で右:申請S23.07.16付 左:竣工S24.07.08付 |
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↑昭和26年1月18日付で1両増備申請
昭和26年10月15付認可
内容は同じ既認可車両で申請 16号?だとしたら半鋼製車
申請書の工事方法でT15.02.24付け446号の認可と同一設計の文字が
木造車と同一設計という半鋼製車の道理は通らないと思うが |
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↑昭和26年5月2日付けでさらに3両増備するも既認可取得車両で申請 17~19号?
国の起案書に「ブレーキを空制化するが手用制動機は廃止申請中で併用」とある |
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↑この車両は15,16号のようだが、日車東京で半鋼製で竣工したもよう |
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↑1号~13号の手用制動機の撤去
常時制動用に認可されていた(使用可能状態にしなければならなかった)
手用制動機はS29.04.05付で14号~21号が認可された
今の時代で思うに常用するブレーキは手用も設置しておけというのは噴飯物
だったが、福島交通の当時の整備状況もあったろうからお国も慎重だったのか |
鋼 体 化
最初の鋼体化1,4号(改番後1101,1104号) |
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1106,1108、1110鋼体化 |
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↑鋼体化前
1106,1108,1110(旧6,8,10号)
↓車体延長、拡幅の鋼体化後(半鋼製) |
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============1121号までの間の記載事項の書類関係捜索中。発見すればアップ予定です(疲労困憊)=============== |
最 終 増 備 2022、2023号 |
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↑↓昭和35年の届け書はB5横書きになってしまった
非常にレイアウトしにくい状況に追い込まれる店主
S35.10.28認可 |
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↑2022、2023号 |
店主大好物のデザインじゃ~。客窓900mmとして上部をHゴム化せずにちゃんとサッシで処理しており、この流れは前面のデザインとともに飯坂西線の5000系以降に繋がっている。
さらに妄想言えば、この日車正面窓の配置デザインは旭川電軌1001,501や富山地鉄14770からの発展形とも
言え、2000番台を名乗ったのは増備車として当初から新車半鋼製車体設計なので心機一転ではかろうか
車両番号は連続している |
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↑この図面描画は・・・。
新しい車体デザインにしたのに台車がコレじゃ泣いちゃう
枕バネを板バネからコイルバネ化
ブリル-76-E-I 改造とある |
電動貨車ニモ1の製造認可日と空気ブレーキ装置の申請、手用制動機の廃止 |
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↑右:電動貨車に空気ブレーキを装備の申請書にニモ1の製造申請の認可日が入っている
※実際はとっくに製造していたのだろうけど。この車両の製造認可申請は取り下げを2回も行っている
↑中右:空気制動機を実装して手用制動機を廃止、代わりに非常用手用制動機(ハンドスコッチ)を設備(認可前なので実験と記述) の試験成績を添付するので認可してと申請
※この時点で事務方の間違えか文書番号が逆になっている。41号の日付が手書きなのもアヤシイ
↑中左:福島県の「26道第213号26年6月2日付 電動貨車の手用制動機省略に関する許可申請について」
は添付した試験成績表の(数値)も問題ないので許可してね。と進達しているが
↑左:半年以上経過してからお国は省略申請にイチャモンを付ける・・・。
文書番号が右の福島交通の「S26.05.17付第42号」申請は福島県経由なので県の副申書「26道第193号」が付属しており、それに対応しているので大本に戻って「別途申請しろ」と。うわぁ~面倒草 |
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昭和7年12月18日付 照会回答による有蓋、無蓋貨車の図面 |
監査結果に基づく照会(訂正要求)により各種指摘事項を訂正した図面 |
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↑有蓋貨車5トン積 自重2.9t
連結器の種類:中央緩衝連結器(アサガオ形のこと?) |
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↑無蓋貨車5トン積 自重1.5トン |
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↑有蓋貨車不足で無蓋車から2両改造
※無蓋車(ホト11,13)から有蓋車(ホワ9,10)に改造後も自重同じ。
上表の2両と比較して??何か違う軽い構造のホトだったのか?? |
↓↓福島交通 東線の貨車を連結するにはコレ! |
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↑路地直角曲がりの秘密連結兵器「連結釬」
↑↓両方とも信達軌道時代から愛用されていた連結装置
中心ピン間は1321mmで大抵貨車に取り付けてブランと垂れ下がっていた
↓中央緩衝連結器(2022.2023号用) |
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============とりあえず暫定アップとさせていただきます(秋頃に再開できるか??)============== |
【参照文献】鉄道図書刊行会 私鉄車両巡り特輯3分冊 福島交通 川上幸義様著 |
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