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【京浜電鉄歴史】
異端の短車 デ101号形
(初代)でええんちゃうかなぁ~。
2022.12.30 Ver1.05 |
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↑デ101形認可申請(地方庁進達:左側)、↑進達した地方庁宛て許可関係書:案文(右側) |
久里浜工場で↓のように不遇?をかこつていたデ101号、何でこんなケッタイナ車両があるんやろうか?と1枚だけカメラに収めとった。
それが、あ~た、今になって101号のコマ何処かにあった筈と、大捜索することになるんか?とは鼻タレ当時は思いもよらなかった。SCANしといて良かった~ぁ。おかげであっさり発見 |
さて、この車両、大正6年デ18として稼働中にデ23と衝突破損し、廃車になってしまった。
※大正6年12月24日京巳電224号廃車届
台枠の損傷がたいしたことなかったのか、両端の乗務員室をカット。全長13,4mを36呎1吋(11,4m店主換算)に縮め、車体中央に客扉を設置し、車体とツライチの外開き乗務員ドア(現在は認められない)を左右非対称に1カ所に設置し新規形式デ101として再起を図った
店主的には台枠と屋根を残して改装したゾンビ車両に思える・・・。
進達文には
(1) 特別車両として時々使用と申請され、いったいどのような使用法なのか?
(2)手動制動装置を廃止、予備制動を電気制動装置に替える
※当然??役所としては手動に代えて電制等はもっての他と指摘、手動制動装置を加えた。
等が記載されているが、詳細は下記の客車構造方法書で
<写真から>
前面から急曲線でモニター屋根に接続。昔の日本髪の女性のようなオデコだぁ~
客窓は極小さい。まさか、廃車した単車の窓硝子をカットしてリユース?
客扉のステップは切り上げていないので、一斉切り上げ以前に稼働終了?
客扉の戸袋は無い
客扉には模様無く、乗務員ドアの下部に模様を入れるちぐはぐさ
方向幕と満員札?の表示穴が残る
前面の窓は電桿式聚電装置の操作のために開閉可能。中央窓だけ上部にRがつけてある
ポール台?パンタ台?らしき物が1カ所残っている。まさかパンタつけて活躍?
乗降ステップが改修されていないから事業用車として温存されていたのか?
等々 |
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↓↓↓ 2022年末~2023新年にかけてじっくりお読み頂けるよう、
申請書の全文を大きめに掲載しました。(~~); |
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「 御請書」に早速、手用制動装置追加の件が加えられたが、
4日以内に相違なく神奈川県、東京府及び内務省に提出、図書も
同様に訂正します。と約束をわざわざ書いている。これは希な記載
複写機など無かったから、鉄道院、神奈川県、東京府、内務省
の4カ所に同じ事を書きまくって、それぞれに提出する過酷物語
※カーボン紙複写が4枚も一気に出来るとは思わない・・・。 |
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■客室の長さは第1室12呎1吋、第2室13呎11吋1/2
■台枠窓柱などの骨組みは全て欅(ケヤキ)の良材、力を要する部分は適当の添金をなし、適当な締め付け金具を以て堅牢に締め付ける※当時の「適当」は現在の「適切」の意味かな?
■屋根は二重通りの屋根とし米松を以て張り「ポテ」耐水塗料を塗布。「ポテ」は「パテ」か?
■外羽目は欅の最良材を張る。天井は米松を張る。床は松材を張る。電動機点検用の掲戸2個を装置す。
■客室は中央昇降口を以て二分し、両側に座席を設けつり革を装置す
■中央部両側に入口引戸を設け乗客の出入口にあて、階段及び柄手を取付け乗客の昇降に便す
■運転室は有蓋(天井)にして一側に乗務員昇降用の開き戸階段を設け、前面には開閉自由な硝子戸を設け方向器、満員札を取付け、客室との境界は金属製の鎖を以てす
■車体内外部は全部塗料を以て美麗に仕上げるものとす。
(2)車薹(台車)は米国ペックハム会社製14-B-3型とす※下記の工事方法書で型番記載
(3)信号装置 引紐または電気を持って連絡し、車掌は中央部にありて信号をナスモノトス
(5)主電動機は50馬力2個になって走行性能は落ちている
(6)制動装置 提出時に「手動制動装置」を加えるよう照会?が掛かって、小さな字で無理くり書き込んだ様子がわかる。
(10)定員60人(2人減員)
但し書き
本工事対象は大正6年12月24日京巳電224号で届けた廃車18号ボギー車の古材を使用する物として工事費を算定したと記載あり。※23号を訂正して18号にしている。 |
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↑↓鉄材や木材、塗料などあらゆる使用材料が「疵なき良品」、「良材」、「堅牢」等
双方の文言解釈で行き違いが起こりえる「時代」、JIS規格など無かったから、書き方
一つでどうにでもなったような時代のよう。双方に同じ事を伝える為の「規格の大切さ」が身にしみます |
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=====これで京浜電鉄 デ101号の製作が出来ると思いますが!?======= |
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※店名略称:フィルムスキャンs、通称店名:鈴木写真変電所
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